キングダム44巻で信と桓騎が衝突するシーンがあります。
理由はお互いの考え方と行動方針の違いからです。
信は倒した相手だろうとその国の人達から略奪行為はしないし許さないという考え方なのですが、
桓騎に関しては、倒した相手からはたとえ相手が無力であろうと虐殺して金品や女性を奪って当たり前という考え方です。
そして桓騎軍が起こした虐殺と略奪行為により、結果両者は激しく衝突するのですが、
なぜこの2人がここまで激しく衝突を起こしてしまうのか、それは2人の生きてきた環境の違いがもたらすものだと筆者は気付きました。

まずは2人の生い立ちや身分からみていきましょう。
信と桓騎の生い立ちや身分
信は元々農民で下僕の身分です。下僕として扱われていた家からはご飯などは与えられていましたが、
人としての情を持った扱いはされていなかったです。その生い立ちがきっかけとなり、
成り上がる事を目標に将軍への道を志し、現在は数千の部下を率いる将の1人となっています。
桓騎は元盗賊で、盗み、略奪、は当たり前の環境で生きてきました。
盗賊の時代に城を攻め落とした時に、城に住んでる人を全員皆殺しにし、全員の首を切り落とすほどの残忍性を持っています。そこからきたあだ名は首斬り桓騎です。
しかし、頭の回転が誰よりも早く、戦でもその独特の戦術で勝ちを手に入れ、その才もあって現在は万の軍勢を率いる将軍の座についています。
信も桓騎もお互いに王族や貴族からはかけ離れた身分から、自分たちの才で今の身分まで上り詰めていて端から見たらシンデレラストーリーなのですが、どうしても2人の当たり前に大きな違いが生じています。

2人の当たり前、感覚の違い
なぜシンデレラストーリーの2人ですがこうも違いが出てくるのでしょうか?
信の場合は下僕の身分ではありましたが、奪う奪われるといった環境からはまだほど遠かったと思います。農民としての仕事をしていれば食べる物は与えられますし、寝る場所だってあります。
しかし、理不尽な扱いをされていた為それがどれだけ辛い事なのかは痛いほどわかります。
ですので人から一方的に略奪する行為は許せないのです。
しかし、それとは裏腹に桓騎はというと、盗賊という立場で日々活動する事が当たり前の人生を歩んでいます。
奪わないと稼げない、食べれない。時には奪う時に逆に殺されかねないというリスクだってあります。
そんな中で生きていれば、信とは違って奪い合いの中でしか生きられなかったのです。
そんな中で生きていた桓騎にいくら信がそれは許せないと言っても伝わりにくいのは無理もありません。
筆者はこの2人の衝突からふと頭に浮かんだ1つの例があります。
例えば、日本で片親で家が貧しくて贅沢はできなかった人間ですが、一応食べるものは人並みにあるという人間。
もう一方は、スラム街に生まれて、生まれた時から周囲が殺人や盗み、薬物の乱用当たり前で、盗みをしないとご飯がまともに食べれない人間。
両者を比較した時に感覚の違いが出るのはあきらかです。
前者の人間が後者の人間に、
と言っても後者が

って言われたもう何も言えません。このように本人の意志とは関係なく、生まれ育った環境は、
本人の当たり前という名の感覚に大きく影響するということをキングダムの44巻を見て勉強になりました。
何でもかんでも生まれ育った環境のせいにするのは確かによくないとは思いますが、
運命の残酷なところは、生まれる環境は自分では選べない。
というところでしょうか。以上、キングダム44巻の信と桓騎の衝突から学んだ事でした。
長文読んでいただき感謝致します。
またお会いしましょう。
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