日本の国の決定で外国人の方々を積極的に受け入れて働いてもらおうという政策が打ち出されています。
そして、もちろん介護業界もその対象に入っています。
業界の人手不足の事情を知っている僕としてはとても嬉しいことですが、介護職経験者として僕がこの政策について思うことがあります。
基本的にはこの4つです。

- 言葉の壁は大丈夫?
- 頭の良さではなく、人間性の良さは大丈夫?
- 不当で不平等な賃金で雇ったりしない?
- 受け入れ体制は大丈夫?
言葉の壁は大丈夫?
外国人労働者の方々も日本で働く以上は日本語を身につけることは覚悟しているとは思うのですが、介護って難しい日本語もたくさん出てきます。
例えば、認知症の知識のことを勉強するとなると、医療的な言葉はたくさん出てきます。
あるいは、高齢者のお世話をする為の技術を身につけるのにも日本語が必要です。
教えてもらうわけですからね。
ただ単に基本的な日本語というよりは、介護職員として働くための日本語を身につけるためのモチベーションはきちんとあるのかな?と思うわけです。
もちろん、本人が一生懸命やる気があれば僕は十分身につけることは可能だと思いますけどね。
頭の良さではなく、人間性の良さは大丈夫?
介護に一番必要なのは人間性の良さだと思います。
技術とか知識は後でどうにでもなるので。
もちろん、頭が優秀な外国人労働者を受け入れる事は受け入れ側の施設にとってもとても嬉しいことです。
しかし、いくら頭がよくても人間的な良さがなければ、結局は自分勝手な仕事をしたあげくに、高齢者の方への扱いもひどいものになりかねません。
まぁこれは日本人にも言えることなのですが…。
ですので頭の良さだけではなくて本人の人間的魅力も確認できるような機会があるといいですね。
不当で不平等な賃金で雇ったりしない?

これは世の中でもかなり問題になってますよね。
なぜか外国人労働者は不当な賃金で雇われるという。
日本人労働者だろうと外国人労働者だろうと、賃金の評価はきちんとすべきだと僕は思いますし、不平等に扱う意味もよくわかりません。
ただでさえ介護職の賃金は低いことで有名なので、それ以下の賃金で外国人労働者を雇って大丈夫なのか?という心配を僕はしています。
受け入れ体制は大丈夫?
僕が言っているこの受け入れ体制というのは、教育と人間関係という2つの意味を指します。
教育
日本人のスタッフを指導する用の同じマニュアルでは外国人労働者を教育するのはとても難しいでしょう。
認知症への理解や高齢者への接し方、施設での仕事の流れなど、言葉の壁がある中で教えていかないといけないですし、1日も早く戦力になって欲しいと願うのであれば、外国人労働者用の教育環境を整えるのは必須事項だと思います。
人間関係
これもとても大切です。
介護の業界でも人間関係が理由で退職する人が後を絶ちません。
せっかくわざわざ外国から意欲のある外国人を受け入れても、スタッフを大切にしないような人がいたり、相手が不快に思うような人間関係だと、気持ちよく仕事ができないので能力を発揮できるはずもありません。

育てればモノになるような貴重な人材を、ギクシャクしためんどくさい人間関係に巻き込んで退職に追い込むようなことは絶対にあってはならないですね。
まとめ
というわけで、介護業界への外国人労働者の受け入れについて、介護職経験者の僕が思うことをもう一度まとめると、

- 言葉の壁は大丈夫?
- 頭の良さではなく、人間性の良さは大丈夫?
- 不当で不平等な賃金で雇ったりしない?
- 受け入れ体制は大丈夫?
の4つです。
介護業界の難しさを知っているからこそ、この業界が前向きになって欲しいという切実な願いから、このような思いを綴っています。
読んでいただきありがとうございました。
心に笑顔と栄養がいきわたりますように。
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